カンナビの井戸(cannabinoid)

上から読んでも下から読んでも「クスリはリスク」…というか、CBDの安全性は?

上から読んでも下から読んでも「クスリはリスク」…というか、CBDの安全性は?

こんにちは、 CBD情報局「カンナビの井戸」のカンナビです。

前回のブログ記事では、個人的な話として、緊張がほぐれない時や深く眠りたい時には日本のショップ等が推奨する量よりかなり多めにCBDオイルを飲むと書きました。

「飲む」というと誤解を招きそうなので「摂る」とすべきだったかなとも思いますが、今日はその話の補足も兼ねて、アメリカの国立医学図書館(NLM)が一般向けに運営する医療・健康情報サイト「MedlinePlus」に掲載されているCBD情報を紹介したいと思います。

え、2020年も早や後半戦?! 「CBD」って感じですよね~

医療・健康情報サイト「MedlinePlus」

「MedlinePlus」を運営するNLMは世界最大の医学図書館で、アメリカ国立衛生研究所(NIH)の一部門です。

このサイトに掲載されている情報は、大きくは「健康情報(人体・症状)」と「医薬品・サプリメント情報(成分)」の2つに分かれています。

CBDに関する情報は後者の中で、「医薬品」と「ハーブ・サプリメント」の両方のセクションに含まれており、その「ハーブ・サプリメント」の方のCBD解説ページには一般的な(つまり医薬品としてではない)CBDの安全性に関するセクションがあります。

CBD成分情報

CBDの安全性評価は…?

その「安全性に関する懸念は?(Are there safety concerns?)」という見出しのセクション冒頭には直訳するとこのように書かれています。

経口摂取の場合: カンナビジオールは、適切に経口摂取または舌下摂取した場合は安全である可能性がある
When taken by mouth: Cannabidiol is POSSIBLY SAFE when taken by mouth or sprayed under the tongue appropriately.)

安全なのか安全ではないのか何とも煮え切らない表現ですが、この「安全である可能性がある」という直訳は、一般的な専門表現(?)としては「安全性が示唆されている (POSSIBLY SAFE)」と訳されるレーティング用語。

その上には「おそらく安全(LIKELY SAFE)」があり、下には「危険性が示唆されている(POSSIBLY UNSAFE)」、「おそらく危険(LIKELY UNSAFE)」、「危険(UNSAFE)」と続く、5段階評価の2番目です。

「安全(SAFE)」と言い切る最高位は無い一方で、評価基準を満たすだけの研究成果が無い場合には「エビデンス不十分 (INSUFFICIENT EVIDENCE)」が使われます。

個々の評価基準の詳細は省きますが、判断材料となる研究の種類・内容や対象規模などが細かく設定されていて、健康食品の素材・成分の安全性・有効性に関して権威ある「Natural Medicines Comprehensive Database (NMCD)」というデータベースで使われているレーティング方法がこの「MedlinePlus」でも採用されています(Safety and Effectiveness Rating)。

CBD安全性評価

1日あたり1200〜1500 mgというケースも?!

さて、続く一文には、1日あたり300 mgまでの摂取量の場合で最長6ヶ月間、 1日あたり1200〜1500 mgという高摂取量の場合では最長4週間、安全に経口摂取されたと書かれています。

さらに、2018年にFDAがCBDの処方薬として承認したエピディオレックス(Epidiolex)の場合、「1日あたり最大10~20 mg / kg」(『mg/kg』は体重あたり投与量)を経口投与することが承認されているとあります。

ちなみに「承認」というのは、あくまでもレノックス・ガストー症候群やドラベ症候群の患者の痙攣発作を軽減するための治療薬として…です。

「1日あたり最大」としながらも「10~20 mg / kg」と幅をもたせてあるのが紛らわしいのですが、同じページの別セクションにはもう少し詳しい情報が記載されています。

基本的な開始用量は2.5 mg / kgで1日2回(つまり5 mg / kg / 日)で、投与開始の 1週間後以降の維持用量は5 mg / kgで1日2回(10 mg / kg /日)まで増やすことが可能。

その上で、もしこの用量では患者の症状に十分な改善が見られない場合に推奨される最大量が、10 mg / kgを1日2回(20 mg / kg /日)。

…ということで、「1日あたり最大10~20 mg / kg」。

もちろん、これはあくまでも医薬品や医薬品成分としてのCBDに関する臨床試験に基づく情報で、医師など多くの専門家たちが有効性と安全性の両方を見極めるプロセスで確認したことのごく一部

副作用としては、口の渇き、低血圧、立ちくらみ、眠気のほか、一般的ではないとした上で、一部の患者には肝障害の兆候が見られたとも書かれています。

また、特記事項として、妊娠中または授乳中にCBDを摂取することに関しては「危険性が示唆されている(POSSIBLY UNSAFE)」とも。

「カンナビジオール製品は、胎児や乳児に有害な可能性のある他の成分で汚染されている可能性」があるということで、少なくともここでは成分としてのCBDの安全性の話ではなく、CBD製品の安全性の話としての注意喚起になっています。

では、CBDの有効性評価は…?

さて、このブログ記事では有効性の話を後回しにしましたが、有効性評価でも先ほどのNMCD(Natural Medicines Comprehensive Database)レーティングが使われています。

先ほど安全性評価の方では「安全(SAFE)」と言い切る最高位は無いと書きましたが、有効性評価の方での最高位はズバリ「有効(EFFECTIVE)」。

これに、「おそらく有効(LIKELY EFFECTIVE)」、「有効性が示唆されている(POSSIBLY EFFECTIVE)」、「効果がないことが示唆されている(POSSIBLY INEFFECTIVE)」、「おそらく効果がない(LIKELY INEFFECTIVE)」、「効果がない(INEFFECTIVE)」が続く、6段階評価となっています。

冒頭で触れた通り、このサイトの「医薬品・サプリメント情報(成分)」セクションの中でも成分としてのCBDに関する情報は「医薬品」ではなく「ハーブ・サプリメント成分」に含まれています。

承認薬であるエピディオレックスの、レノックス・ガストー症候群やドラベ症候群による痙攣発作に対する有効性は立証済みとした上で、ここでは「てんかん性障害(Seizure disorder)」全般に関する評価が「おそらく有効(LIKELY EFFECTIVE)」。

それ以外は「エビデンス不十分 (INSUFFICIENT EVIDENCE)」とされています。

CBD有効性評価

この「それ以外」には、ネット上でもよく見かける炎症性腸疾患、糖尿病、鎮痛、不眠症などいろいろ含まれていますが、いずれも別に、「(おそらく)効果がない」とされているわけではなく、エビデンスが(まだ)足りないということです。

最近では医学・医療や健康関連でも気軽に(?)「エビデンス」と言われるようになってかえって誤解が広がった感もあるエビデンスの話など、この安全性や有効性というトピックではいろいろ書きたいことがあるのですが、今回のタイトルにある「クスリはリスク」の話にたどり着く前に話がさらに散らかりそうなので今回はここまでとしておきます。

ちなみにこの「MedlinePlus」に少し似たデータベースは日本にもあるのですが、そこにはCBDの情報がありません。

というか、まったく無いわけではありませんが、ちょっとツッコミたくなるような扱いなので、それも含め、近々またこのネタ(?)でも書こうと思います。

では、また!

上から読んでも下から読んでも「クスリはリスク」…でも、CBDは安全!

CBD製品に治療効果を期待してはダメ!