カンナビの井戸(cannabinoid)

『国産』CBDブランド戦国時代!…の商品選びはどうする?

  • 2020.09.21
  • 更新日:2020.10.06
  • 国内
『国産』CBDブランド戦国時代!…の商品選びはどうする?

こんにちは、 CBD情報局『カンナビの井戸』のカンナビです。

先週、東京ビッグサイトで開催された『ダイエット&ビューティーフェア 2020』というビジネス展示会に行ったところ、予想を上回る『国産』CBDブランドの出展があり、改めて国産CBD業界は戦国時代を迎えつつあることを実感しました。

今日はそんな戦国時代の国産CBD製品選びについて考えたいと思います。

『CBD界の帝王』まで登場!

まずはこの『ダイエット&ビューティーフェア』について少々…

今回で第19回を迎えたこの展示会は、数年前から『スパ&ウエルネス ジャパン』と『アンチエイジング ジャパン』という展示会も併催するようになった、『美と健康をテーマに、化粧品・美容機器・健康器具等の業界のプロが集結する』展示会です。

カンナビはこの数年、毎年同じ案件で足を運んでいますが、今年は新型コロナの影響でかなり規模が縮小。

場所は例年通りの東京ビッグサイトながら、メインの展示棟から1駅離れたおまけの(?)展示棟で、例年の賑わいに比べるとちょっと寂しい開催でした。

『感動するCBD』by『CBD界の帝王』中島商会

CBD関連ブースは最後の1時間で回る想定でいたところ、急遽、予定よりも1時間早く会場を出ることになり、残念ながらCBD関連は帰り際に文字通り『駆け足で回る』だけになってしまいました。

ちゃんと下調べをしていたわけでもなかったため見落としがあったかもしれませんが、CBD関連での出展社はCBDオイルからベイプ、コスメ系まで少なくとも7~8社。

昨年、大正12年創業の防虫剤老舗が手掛けるCBDブランドとして話題になった『ataracia』ブランドの吉兆堂、同じく昨年ローンチした『神名美(かんなび)』ブランドを展開する、社名もそのものズバリの株式会社CBD、ショップブランドとしてはお馴染み『CBDMANiA』と『VapeMania』に加えて国産CBDブランド『Greeus(グリース)』をこの春にローンチしたDropStone、などなど…

昨年も特に注意して観察したわけではありませんが、CBD製品をPRしている会社は2~3社だった記憶があるので今年は明らかに急増。

駆け足チェックだったため出展社やブランドを個別にレポートするほどでもないのですが、それでも一つ、写真付きで紹介しておきたいのがコレ。

『Autham CBD』by『CBD界の帝王』中島商会

これはこの展示会を主催する会社が発行する『健康産業新聞』という業界紙の最新号に掲載されている中島商会という会社の広告と記事で、『CBD界の帝王』『ウチか、ウチ以外か。』という強気のキャッチコピーにはなかなかのインパクトがあります。

この会社がこの春ローンチした自社CBDコスメブランド、『Autham (オーサム)』のブースはちょっと奥まった寂しいエリアにあったのですが、駆け足ついでと撮ったのが先ほどの会場写真です。

掘り下げポイントやツッコミどころはいろいろあるものの、このようなポジショニングはとりあえず『言ったもん勝ち』。

今後も要注目です。

さて、最近の『国内製造だから安心』(違法成分THC残留の心配がなくて安心)という切り口が多い国産CBDブランドのPRについて、先日『CBD業界の小林製薬?! 『MEDIHERB PHARMA』の国産CBDオイル』という記事でこのように書きました。

いずれにしても、今後もこの勢いで『国内製造だから安心』とPRする国産CBD製品が増えていくと、各ブランドはどんな切り口でお互いに差別化を図っていくようになるのだろうかという疑問も湧きます

そして、CBD成分の単価はこれまで以上に重要な訴求ポイントになるはずですが、懸念もあります。

『国産』がウリにはならない国産CBDブランドの土俵では、メーカーやショップはどこで差別化を図って売っていくのでしょうか…?

そしてユーザーは何を判断材料として商品選びをするのが良いのでしょうか…?

その答えを考える前に、まず軽く現状の整理をしたいと思います。

CBD業界の小林製薬?! 『MEDIHERB PHARMA』の国産CBDオイル

『国産』CBDブランド戦国時代の『戦場』はいま…

まず『国産CBDブランド』といっても、肝心の原料であるCBDはすべて輸入品です。

その多くは、CBD成分の純度を高めて結晶化した『CBDアイソレート』というタイプの製品。

それに最近はやりのMCTオイルなどの食用油をはじめとする食品原料に混ぜてCBDオイルなどの健康食品を作ったり、ワセリンなどの化粧品原料に混ぜていわゆるCBDコスメ製品を作ったりします。

CBDアイソレートは国内では違法とされる酩酊成分THCが残留する心配のない製品形態のため、国内の新興CBD企業や食品原料・化粧品原料企業などさまざまな会社がいろいろなルートで、主には欧米のCBD企業から輸入して、ほとんどのケースではいわゆるOEMでオリジナルブランド商品を製造してあげたり、あるいは製造してもらったりしています。

消費者が購入する最終製品の輸入なのか、あるいは国内で最終製品を製造するために必要な原料の輸入なのかの違いはありますが、いずれにしても主成分であるCBDはみな輸入品。

その調達ルートは基本的に、先日『【徹底図解】正規輸入、並行輸入、個人輸入!…を意識したCBD商品選び』という記事で以下の図を用いて解説した通りで、機能としてはピンクで囲った部分に『製造』や『加工』が加わります。

CBDの正規輸入、並行輸入、個人輸入を図解!

自社ブランドを展開するメーカーの場合、輸入品の販売代理店ではなく自社製品の発売元として、発売元ならではの自由度をもって、製品開発はもちろん価格戦略や広告戦略もコントロールすることができます。

ただ、CBDには大麻由来ならではの面倒な輸入手続やトラブルのリスクもあるため、試験的に小ロットで輸入する場合は別として、基本的にはある程度まとまった量でCBD原料を販売(バルク販売)するような海外メーカーや海外ディーラーから割引率の良い価格で仕入れることが基本。

そこで手間をかけるよりは、多少コストがかかっても国内の輸入代理店から原料を輸入して、CBD製品の商品企画と製造・販売だけを自社でやる方法で自社ブランドを立ち上げたいというニーズもあります。

その結果、先ほどの図で囲った部分の中はこんな感じで複層的になっているのが現状です。

CBDアイソレートのバルク輸入と国産ブランド・国内製造

実際は、この図の見出しにあるような『国産オリジナルCBD製品メーカー』だけでなく、製造や小売販売はしない原料の輸入卸売だけの商社もあります。

この全体的な構図はCBD製品に限らず、輸入原料を使う食品や化粧品の場合にはある程度共通しますが、CBDの場合、大麻由来ならではの輸入トラブルのリスクや企業イメージへの影響などの問題もあり、健康食品業界や化粧品業界の大手や中堅は多少の興味があったとしても現時点では敢えて手を出さず様子見をしている印象。

その間に、業界外の中小企業や新興CBD企業が次々と参入している状況です。

では、『国産』であることが特別ではない場合、ユーザーは何を判断材料として商品選びをすれば良いのでしょうか。

【徹底図解】正規輸入、並行輸入、個人輸入!…を意識したCBD商品選び

『国産』がウリでなくなったら何で選ぶ?

国産ブランドが『国内製造だから安心』という切り口で輸入製品に対する優位性を訴求すること自体は、『THC残留リスク』というCBD製品固有の問題を除けば、特にCBD業界に限ったことではありません。

このように国産ブランドが増えてくると、では国産ブランド同士は何をウリにして競争するのか…が重要になります。

この『何をウリにするのか』はあくまでも売り手側の論理ですが、氾濫する情報を上手に取捨選択して商品選びをするためには、買い手側にとっても売り手側の論理をある程度把握することは重要です。

その『売り手側』が国産ブランドのように『作り手』でもある場合はなおのこと

そうなると、基本的なポイントは通常の健康食品やサプリ、あるいはコスメ商品を選ぶ場合と同様で、その上で、CBD製品ならではのチェック項目に注意するということになります。

その『CBD製品ならではのチェック項目』については、以前、『【決定版!】CBD選び方ガイド ~ カンナビ式CBD製品分類表 ~』という記事で解説しましたが、国産ブランド製品の場合も結局のところ、原料にCBDアイソレートを使用しているということで『THC残留リスク』がポイントから外れるだけ。

この記事で挙げた『CBD単価(CBD含有量 と 価格)』や、輸入CBDアイソレートの成分分析証明書、CBD以外の原料や添加物に関する情報、そしてこれらを使用して行われる国内製造に関する情報などは共通です。

それは、作り手側の姿勢や情報発信、対応体制というチェック項目においても同様で、これらはCBD成分やCBD製品の話とは別次元で最重要ともいえます。

□ 発信情報 / □ 問い合わせ対応:

これはメーカー、代理店、ショップという立ち位置によっても発信情報の中身に関しては多少異なりますが、大きく分けると『成分』としてのCBD情報と、自社取り扱い『製品』としてのCBD情報の2種類で、重要なのは後者

前者も重要ですが、これは複数のメーカーサイトなどを見ると、当然のことながら共通した情報が掲載されています。

もし食い違いや疑問があれば他のサイトも参考にしたり問い合わせてみたり、あるいは派手に煽るようなメーカーやショップには注意するなど、基本的にはCBD以外のいろいろな商品のショッピングの場合の注意点や対応方法と同様です。

ただ、CBD製品の場合、メーカーやショップのウェブサイトや店員さんが、大麻由来成分ならではのセールストークをする場合や、CBD成分の話と特定のCBD製品の話をごちゃ混ぜに語る場合も多いので、成分の話と製品の話を区別しながら製品選びをすることはとても重要です。

輸入販売の代理店やショップの場合、海外ブランド製品の中身についてはメーカーほどの知識がなくて当然ともいえますが、基本的に製品に対するすべての責任を負う国産ブランド製品のメーカーの場合はそうもいきません。

メーカー側としても、正確な情報を詳しく消費者に公表・発信しておくことが対消費者トラブル面でのリスク対策になることに加え、そのような情報や姿勢をうまく活用できれば販売促進面でも大きなプラス。

海外メーカー品の商品選びの場合、言葉の壁もあり、メーカーが発信する『作り手としての』一次情報を判断材料にすることは必ずしも容易ではありませんが、国産ブランド品の場合はそれに直接アクセスできます。

消費者にとっては、『作り手としての』一次情報を直接入手・把握できることが、時には『国内製造』であること以上の安心感にもつながります。

もちろん、ショップなどの『売り手として』の一次情報、あるいは、知人伝聞やネット情報を問わず体験談など『ユーザーとして』の一次情報にもそれなりの価値がありますが、商品選びをする買い手としては、その種のユーザー一次情報はその中に混在するメーカー二次情報とは明確に区別する必要があります。

メーカーとしてどのような製品に関するどのような情報を、どのような言葉や手段で消費者に伝えようとしているか…など、同様の製品を持つ複数のブランドが発信する情報を比べることで、相違や優劣がある程度見極められるようになるはずです。

【決定版!】CBD選び方ガイド ~ カンナビ式CBD製品分類表 ~

『国産』がウリでなくなったら何で売る?

さて、作り手としては『何をウリにするのか』に関しては、各メーカーそれぞれの戦略にもとづく製品や情報が出回っているためここで具体的に掘り下げることはしませんが、カンナビ的には、今後、国産ブランドが『国産』であることをウリにせず需要を訴求する場合でも、そのヒントは欧米市場にあると考えています。

欧米市場の場合、それぞれ0.2%または0.3%以下であればTHC含有が法的に問題無いため、主流なのは大麻由来ならではの『アントラージュ効果』を持つフルスペクトラム製品やブロードスペクトラム製品。

CBDアイソレート主体の国内ブランド製品市場に比べると、競争の幅広さという意味でもブロードスペクトラムです。

そんな違いはありますが、市場規模も競合状況も国内とは比べものにならない激しさだけに、海外メーカーや海外メディアの発信情報を見ていると、商品企画から宣伝・販売形態まで、日本市場でも共通する要素や通用しそうな手法などヒントが豊富です。

大統領選も終盤を迎えたアメリカの場合、大麻政策にも大麻産業にもあまり興味のなさそうなトランプ大統領とその対抗馬、かつては武闘派的でもあった大麻規制強硬派のバイデン候補のどちらが選挙に勝っても、残念ながらアメリカが政治レベルでCBD製品市場を巡って日本の大麻取締法などの規制にいちゃもんをつけるような外圧は期待できません。

が、幸い(?)国全体や特定の州を巨大な実験場としてさまざまな『社会実験』を行うことが当たり前になっているアメリカ。

CBD業界におけるさまざまな実験成果の中でも日本で国内ポテンシャルのあるものを、ローカリゼーションや『常識』の再定義とともに焼き直すことで、日本の国産CBD業界でもセグメンテーションや健全な棲み分けとともに市場が拡大することには期待できます。

では、また!

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