カンナビの井戸(cannabinoid)

エリクシノール販売再開! …と一部商品「提出」の話

エリクシノール販売再開! …と一部商品「提出」の話

こんにちは、 カンナビジオール (CBD) 情報局「カンナビの井戸」の「かんなび」です。

先日、CBDオイル全商品の欠品・出荷停止状態が続く業界大手エリクシノール社についてこんな記事を書きました。

 ●「エリクシノール社に動きが…?

その後、新型コロナウイルス騒ぎなどに気を取られ(?)ている間にこんな発表がされていました。

 ●「販売再開のお知らせと一部商品提出のお願い」(エリクシノール株式会社)

おや、「販売再開のお知らせ」は良いとして、「一部商品提出のお願い」とはいったい…?

CBD業界が少しバタついているという話…

「一部商品提出のお願い」とは

読んでみれば「やはり…」というか、こんなことが書かれています。

この度、弊社の3商品「ナチュラルドロップス3000」「シナミントドロップス3000」「プロフェッショナル2000」から、微量のTHC成分が検出したことが判明しました。

「THC」というのは、「テトラヒドロカンナビノール」と呼ばれる、マリファナのいわゆる「ハイになる」成分です。欧米の多くの国では、CBDを含む食品や化粧品で使用する産業用大麻にこのTHCが微量に含まれていても問題になりません。多くの場合、その含有率が乾燥ベースで0.3%以下であれば「ヘンプ」と呼ばれる産業用大麻に含まれていても違法ではありません。

今回の「微量」がどの程度の量なのかは公表されていませんが、日本の場合は微量であってもTHCは違法とされています。

今回の 「一部商品提出のお願い」と いうのは、エリクシノール社が、これらの商品を過去に購入してまだ手元に残っている消費者から商品回収するわけにもいかない性質の製品のため、当局に直接「提出」して下さいというお願いです。

もともとの購入代金はエリクシノール社が返金するため、経路は通常とはちょっと異なるものの、基本的には返品です。使いかけであっても「提出」が必要なはずですが、たとえばボトルの中に少量残っているだけでも返金されるのかなどは不明です。

そもそも、これらの製品をまだ持っている人で素直に「提出」する人が果たしてどれだけいるのでしょうか…

「大麻成分THCを含有する製品について」(厚労省)

ちなみに分析を行った18製品や「提出」方法など具体的な情報は厚労省のウェブサイトに掲載されています。

 ●大麻成分THCを含有する製品について(厚労省)

(前略)~の3種類の製品から、微量の大麻成分THC(テトラヒドロカンナビノール)が検出されました。

(前略)上記3種類の製品のうち賞味期限が「2021.06」とラベル内に表示されているものは、大麻取締法上の「大麻」に該当する疑いがある製品であることから、お手元に残っている場合には、最寄りの地方厚生局麻薬取締部、都道府県衛生主管部(局)薬務主管課または保健所宛てにご提出いただきますようお願いいたします。

以前も書きましたが、日本のガラパゴス的な大麻取締法ではTHCという「成分」を違法とするのではなく、成分抽出などに使用する大麻草の「部位」によって違法・合法が分かれます。葉や花、根に由来する製品は違法ですが、茎や種子に由来するものは合法です。

ただ、化学合成されたTHCを違法とする法律は別に「麻薬及び向精神薬取締法」があるため、この厚労省の文面からすると、これらの製品に使用された部位に関しては大麻取締法上の大麻に「該当する疑い」止まりながら、微量とはいえ抽出元の部位が不明で化学合成された可能性さえあるTHCが検出されたことで違法であることは確実、ということなのでしょう。

とはいえ、欧米の多くの国ではTHC含有率が 0.2%~0.3%以下であれば産業用大麻として問題なしとされ、日本に輸入されるCBD製品の種類も増えてきているため、これらの法律を完璧主義的に守ろうとすることはかなり無理があります。

今回の新型コロナウイルスを水際で食い止めようとした政府が、かえってチグハグな対応で医療現場や一般市民の混乱を招いて感染を拡大させてしまったことに少し似たようなことが、この大麻や大麻由来製品の取り締まりでも起きている印象を受けます。

さて、昨年秋にこの日本のエリクシノール問題のきっかけとなったのは親会社であるオーストラリアのエリクシノール・グローバル社の内部調査でした。当時、恐らく株価への影響を懸念した親会社は、日本法人との資本関係を即座に解消した上で代理店契約に移行する協議を進めるという方針を打ち出しました。

その話が実際にどうなったのかは不明ですが、エリクシノール社の今回の発表の前半は幸い、「販売再開のお知らせ」。今回THC含有が明らかになった3商品以外の製品は先週から出荷が再開しているようです。

大波を乗り切ったエリクシノールは今後も要注目です。

では、また。

CBDオイルの正規輸入、並行輸入、個人輸入について