カンナビの井戸(cannabinoid)

大麻事件報道で不安になったCBDユーザーは…

  • 2020.09.10
  • 更新日:2020.09.18
  • 国内
大麻事件報道で不安になったCBDユーザーは…

こんにちは、 CBD情報局『カンナビの井戸』のカンナビです。

俳優の伊勢谷友介さんが大麻取締法違反の疑いで逮捕されてから早や2日。

例によってマスコミは過去の行状やら元カノ芸能人の話など、あちらこちらに飛び火させながら今日もこの話題で盛り上げています。

カンナビ的にはどちらかというと得意分野でもあるのですが、今回、軽い芸能人ネタで掘り下げるには少し乗り遅れた感もあるため、CBD情報局『カンナビの井戸』の名に恥じぬような(?)掘り下げ方をしてみようと思います。

今回のような事件報道があると、ふと「ところでこのCBDは大丈夫かな?」と思うCBDユーザーもいるのではないでしょうか。

ということで、今回のテーマは『大麻事件報道で不安になったCBDユーザーは…』です。

『大麻ヒステリー』と『大麻ヒステリーに対するヒステリー』

と、その前にひとつ…

今回の事件を受け、ネットやSNSでは例によって大麻規制を巡るさまざまな声が飛び交っています。

このカンナビ、一般的な意味での大麻解禁論者ではないため、今回の逮捕や大麻事犯に対する刑罰など大麻規制に反対する一部のヒステリックとも思える声には特に共鳴していません。

が…

以前も書きましたが、日本では大麻が他の違法薬物と同列であるかのように扱われて『臭いものにフタ』が続いていること、そして医療用大麻はもちろん、時にはCBD製品まで巻き添えを食ってしまっている現状には疑問や懸念を大いに感じています

今回の報道でも、特に深く考える様子でもなく、体制寄りで優等生的なコメントをしているコメンテーターやいわゆる街の声には、何とも言えない気持ち悪さも感じます。

ちなみに先月、カンナビ的オススメとして、以下のコメントとともに新旧2冊の大麻関連本を紹介しました。

時間軸に沿ってこの2冊の大雑把な整理をすると、後者は主に日本における大麻の歴史、つまり『過去』と10年以上前の時点での『現在』や『未来』へ向けた提言

なぜ現状のような『現在』があるのかを把握する材料になります。

一方、前者はアメリカにおける『過去』と(ほぼ)現時点での『現在』、つまり日本での大麻規制や成長しつつあるCBD市場の『近未来』を考える材料になります。

また後者は、この半年余りの新型コロナウイルス感染問題によって発生している、さまざまな集団ヒステリーやある種の思考停止状態にも共通するものを考えさせられるという意味でも興味深い本です。

CBD製品を取り扱う人はもちろん、一般のCBD製品ユーザーにも、『大麻由来』という言葉が枕詞のように使われるCBD製品の過去、現在、未来について知り、考えて欲しいと思います。

では、今度こそ本題の『大麻事件報道で不安になったCBDユーザーは…』です。

すべてのCBDユーザーに読んで欲しい、おすすめ『大麻本』2冊

大麻事件報道で不安になったCBDユーザーは…

…というタイトルの続きを、「…CBDオイルでも飲んで少しリラックスしましょう」というお気楽な言葉で結んでしまうと元も子もありませんが、不安には材料がつきもの。

大麻事件からCBDを連想して不安になる場合の不安材料は、違法とされる酩酊成分THCを含むCBD製品を買おうとしてはいないか、あるいは既に持っていたりしないか…でしょう。

CBD製品を販売するショップのウェブサイトや楽天市場などのECサイトを見ると、CBD製品の商品情報には『大麻由来』や『大麻成分』というキーワードから『CBDは違法ではありません』や『本製品には違法成分は含まれていません』のような但し書きまで、大麻草由来製品ならではのさまざまな宣伝文句(?)があふれています。

一方で、THCが含まれていなかったはずなのに含まれていたことが販売後に判明して、販売停止や製品回収になるCBD製品があるのも事実。

ただ、そのような場合、今年に入ってから報道されたケースでも、国内の輸入販売代理店が厚生労働省と連携して製品回収(提出)の呼びかけや実際の回収を実施するだけで済んでいます。

もちろん、この『だけで』というのは少なくとも購入ユーザー視点の場合の話。

厚労省や代理店にとっては、きわめて特殊で重大、そして大きな負荷のかかる商品リコール、社会問題ではあります。

今年のケースでも、果たしてどれだけのユーザーが購入商品を使い切る前にそのリコール情報を知ったのか、そして回収に応じたのかは謎ですが、厚労省は健康被害が報告されていないということも公表しています。

不安を軽くするために念頭に置くポイントは…

そもそも世界的な流れとしては、この30年ほどの間にタバコ規制は格段に強化され、アルコール規制はほぼ現状維持が続く一方、大麻規制は大幅な緩和が進行中です

これは、使用者自身や周囲の人の健康被害、そして使用により特定の集団や社会全体に生じる損害やリスクに関する医学的・社会学的な研究成果にもとづく政策。

もちろん、諸々の優先順位を考慮した上での治安維持策や経済振興策という要素も含めた政策です。

今年のCBD『事件』では、現実的には、欧米で0.2~0.3%に設定されている上限値を下回る微量のTHC含有で健康被害が発生する可能性は低いのですが、それでも法律は法律。

ただ、以前も書きましたが、その法律が何とも建て付けの悪い作りになっているため、厚労省は成分分析を実施してTHCが検出された上でもなお、このように『該当する疑いがある』という曖昧な表現に留めて製品提出の呼びかけをせざるを得ないのが現状です。

大麻取締法上の「大麻」に該当する疑いがある製品であることから、お手元に残っている場合には、最寄りの地方厚生局麻薬取締部、都道府県衛生主管部(局)薬務主管課または保健所宛てにご提出いただきますようお願いいたします。

ということで、CBDユーザーの場合、仮に検出されたとしても「大麻取締法上の『大麻』に該当する」かどうかが分からないTHC含有に関して過度の心配をするよりも、以下を念頭に置いてCBD製品を購入・使用すれば良いと思います。

➀CBDという成分自体は違法ではない。

➁ CBD製品には国内では違法とされるTHCが微量ながら含有(残留)している場合もある。

➂ 原料なのか最終製品なのかの違いはあっても国内で販売されるCBDはすべて輸入品。

➃ 国内ボトリングなどによる国産品の場合、THC残留の可能性が低いタイプのCBD原料を使用している。
(ただし 国産品の傾向として、輸入原料段階と比較すると国内での最終製品化段階の情報が乏しい)

➄ THCを含まないことも含め、メーカーや代理店、ショップ等が詳しい情報発信をしている製品と購入ルートを選ぶ。
(単に『CBDは合法・安全』と宣伝するのではなくCBD成分とCBD製品を区別して適法性や安全性を説明するような情報)

➅個人輸入代行業者の利用も含め、CBD製品の個人輸入はしない。
(それでも個人輸入したい場合は、いざという時に自分の身を守るためにも厚労省に事前相談するか、その際に必要となる書類手配だけはする)

さて、冒頭の逮捕話に戻りますが…

【徹底図解】正規輸入、並行輸入、個人輸入!…を意識したCBD商品選び

個人輸入CBDユーザーには強い味方も?!

今回の逮捕劇を主導したのは『ソタイ(組対)5課』と呼ばれる、警視庁の組織犯罪対策5課。

数年前には歌手のASKAさん、昨年は沢尻エリカさんを逮捕したチームです。

そのソタイ5課としのぎを削っている(?)のが、『マトリ』の通称で知られる厚労省の麻薬取締部。

こちらは昨年3月にピエール瀧さん、5月には元KAT-TUNの田口淳之介さんを逮捕したチームです。

同じような捜査を行うチームが異なる省庁に重複して存在することの非効率はさておき、マトリの方はこの4月に厚労省内でCBD輸入関連の窓口業務を引き継いだ部署です。

ちなみにこの画面写真はアメリカの犯罪ドラマでもお馴染み、DEA(麻薬取締局)のウェブサイト…ではなくて、そのマトリのウェブサイトの英語版。

厚生労働省 地方厚生局 麻薬取締部

犯罪ドラマ感たっぷりのクールなデザインです。

マトリは厚生労働省の地方厚生局にある一部門のため、薬物関連情報の多くは厚労省本体のウェブサイトに掲載されています。

そもそも同じ厚労省内でウェブサイトの棲み分けが必要なのだろうかという疑問が湧くかもしれませんが、マトリの方は『これから麻薬取締官を志すみなさまへ』というセクションがかなりの割合を占めています。

『キャリアステップ』、『先輩職員の一日』などなど。

リクルーティングの比重が重めのウェブサイトだからこそ、事務的な厚労省サイトではなく、トップページをカッコよく仕立てた別サイトにしようと思ったのかなと。

そのマトリの英語版サイトでは、画面写真の蛍光マーカーの通り、この4月のCBD関連窓口の移管と前後して初公表された、CBD製品の輸入(検討)者向け文書の英語版が1ヶ月ほど前に公表されました。

For those who are considering import of CBD products such as CBD oil
http://www.ncd.mhlw.go.jp/dl_data/cbd/guidecbd_en.pdf
(厚生労働省『CBD(※)オイル等の CBD 製品の輸入を検討されている方へ』英語版)

先ほどはこんなことを…

➅個人輸入代行業者の利用も含め、CBD製品の個人輸入はしない。
(それでも個人輸入したい場合は、いざという時に自分の身を守るためにも厚労省に事前相談するか、その際に必要となる書類手配だけはする)

…書いておきながら…ですが、販売目的で海外CBD製品の輸入をするプロ(?)はもちろん、個人輸入をしたい人が海外メーカーに日本の複雑な規制や要件を英語で伝える際の強い味方…とまでは行かずとも、多少の手間を省く助けになると思います。

ただ、海外のショップではなくメーカーでなければ用意できない文書もあるため、個人の場合にどこまで先方が対応してくれるかは疑問です。

ということで、最後に、今回のテーマ画像の解説を。

鳴子!

先ほどのマトリ公式サイトの英語版にも『THE NARCOTICS AGENT(麻薬取締官)』とある通り、麻薬や薬物を意味する単語として、『drug / drugs(ドラッグ)』のほかに『narcotic / narcotics』がよく使われます。

発音としては『ナーコティクス』の方が近いのですが、カナ書きするなら『ナルコティクス』。

語源は恐らく、麻酔や中毒などによる昏睡状態を表す医学用語『narcosis』だと思いますが、海外ドラマなどでは特に麻薬捜査官や捜査チームという意味でスラング的に『narcs』や『narcos』という略称もよく登場します。

いずれも、文脈やシチュエーションによっては取り締まる側だけでなく、いわゆるタレコミ屋や、売人などの犯罪者側を意味する使い方もされるスラングなので紛らわしいのですが、これをカナ書きするなら『ナルコ』。

そういえば日本でも放映されましたが、数年前にはネットフリックスで『NARCOS(ナルコス)』という犯罪ドラマがゴールデングローブ賞を獲りました。

ということで、今回のテーマ画像については単に、言葉遊び好きのカンナビの頭に浮かんだのが宮城県の鳴子温泉だった、というだけの話です。

こんなくだらない話で終わらせるのも何なので、一つお役立ち情報も。

今回、ふと「逮捕後はどうなるのだろう?」と思って調べてみたところ、こんなサイトを見つけました。

●『薬物事件を起こしたら』(『刑事事件弁護士ナビ』サイト)

もしかすると有名な情報サイトなのかもしれませんが、以下のようなタイトルの記事を読んで、いろいろと新たな発見が…

・『大麻で逮捕されたらすべきこととは?逮捕の確率や処分の傾向等を解説』
・『大麻初犯は実刑?執行猶予?|罰則や判例・逮捕後の流れをご紹介』
・『大麻事件は弁護士に相談!大麻取締法の概要や弁護士に依頼するメリット』

薬物関連に限らずいろいろな分野について情報満載です。

もちろん、そのような情報が必要にならない人生がベストですが。

では、また!

【徹底解説】「CBDオイル等のCBD製品の輸入を検討されている方へ」(厚生労働省)【後編】