カンナビの井戸(cannabinoid)

CBD業界が少しバタついているという話…

CBD業界が少しバタついているという話…

こんにちは、 カンナビジオール (CBD) 情報局「カンナビの井戸」の「かんなび」です。

今日は少し軽めの話題…ということで思い浮かんだのが元(?)炎上タレントのマリエさん。

マリエさん…のお姉さんの話


先月、マリエさんのお姉さんが大麻取締法違反(所持)と覚せい剤取締法違反(使用)で逮捕されたというニュースが話題になりました。

その続報として先週、有罪判決が出ましたが、そこに至るまでの過程で報道されたのが7回という逮捕歴や薬物への依存状態。

実はこのお姉さんはCBD製品のネットショップ運営や情報発信をしていました。

数ヶ月前から開店休業状態になっていますが、今回のニュースで「なるほど、そういうことだったのか」と納得。

ただそれだけの話ですが、このようなニュースで覚せい剤も大麻も『薬物』という大分類に放り込まれると、格(?)としては同列のような印象です。

ある意味その巻き添えを食う形で、国内ではまともな研究すらできないような石器時代が続く医療用大麻にとっては大迷惑な話。

『大麻』という、ちょいワル(大ワル?)イメージをうまく利用しながらガラパゴス化が進む国内CBD業界にとっては『ありがた迷惑』程度の話かもしれませんが。

それはさておき、先週から今週にかけて国内外のCBD業界はもっと大きな規模でバタついています。

その一つはCBDオイル大手、オーストラリアのエリクシノール(Elixinol)製品の日本国内での販売停止を巡る展開。

もう一つはアメリカのFDA(食品医薬品局)が公表したCBDの安全性に関する見解です。

アメリカのFDAが公表したCBDの安全性に関する見解の波紋

エリクシノールCBD製品が販売停止! いったい何が…?

エリクシノールはオーストラリアに本社を置くグローバルなCBDメーカーで、その名もズバリ、Elixinol Global Limited

昨年1月にオーストラリア証券取引所に上場した新興企業ですが、母体は20年ほど前からオーストラリアでヘンプシード(麻の実)などを原料としたオーガニック食品を製造販売しているHemp Foods Australiaという会社です。

日本のエリクシノール社は1年半ほど前、東京・表参道駅の構内にかなり大きな、日本初となるCBDオイルの広告を出したことで大きな話題になりました。

『午後4時20分のリラックス。』という、マリファナ通ならピンと来る『420』という数字を使った広告です。

『420』についてはまた別の機会に書きたいと思いますが、この10月下旬に突然、このブランドの全商品が日本国内で販売停止となりました。

一部のデパートなどでも取り扱いがあるような大手ブランドということもあり、ちょっとしたニュースになりました。

4月20日午後4時20分… 今日は何の日?

オーストラリアの親会社が10月23日付の声明で公表したのは以下の3点。

 日本では違法な『大麻草の茎または種子以外の部位』(正確には『成熟した茎』)に由来するCBDを含む製品を日本の子会社が販売していたことが内部調査で明らかになったということ、

 ②その事態が発生した事実関係の確認や今後の日本市場でのCBD事業継続に関する判断のために調査を行っているということ、そして、

 ③11月中旬をめどにその調査を完了するということ…でした。

これに対して子会社側は2日後、本社側の調査結果が出るまでは販売停止することを発表。

親会社と子会社の発表内容は大きく食い違うものではなかったとはいえ、明らかに見解やスタンスに開きがある内容でした。

その後、親会社側の調査・検討は長引いたようで、最初の発表から1ヶ月あまり経った今月2日、子会社との資本関係を即時解消し、非独占的な代理店契約への移行を進めるという決定を発表

そして子会社の方では同日、その報告と併せてアメリカの第三者機関による成分分析報告書(成分分析証明書/COA、以下『日本のCBDユーザーこそ気にすべき?なのは…【前編】』参照)などの輸入関連書類を公表しました。

その書類からは、エリクシノール製品にTHC(テトラヒドロカンナビノール)という違法成分が含まれていないことが確認できますが、種子や成熟した茎以外の部位から抽出されたCBDが含まれていたのかどうかまでは分かりません。

ただ、実際に製造している親会社が最初の段階で、『大麻草の茎または種子以外の部位に由来する』成分が含まれていることを確認したと発表したので、抽出部位に関してはそれ以上の議論や報告は不要ということでしょう。

【徹底図解】正規輸入、並行輸入、個人輸入!…を意識したCBD商品選び

CBD業界はガラパゴス脱却できるか…?

そもそもグローバルスタンダード的な考え方だと、「肝心なのはTHCが含まれていないかどうかでは?」です。

ただ、日本の大麻取締法では違法・合法の判断ラインが「成分ベース」ではなく大麻草の「部位ベース」という、ナンセンス…というかガラパゴス的な線引き。

今回、親会社は図らずも株式市場を通じて全世界に、「日本の大麻関連の法律はガラパゴス状態なので我々のようなグローバルCBD企業にとっては厄介な市場だぞ」と知らしめることになりました。

親会社側では先月、新しく法務責任者が就任するなど幾つかの重要な人事異動があったため、もしかすると日本のユニークな大麻規制について改めて確認した誰かが、「これはまずい」と内部で騒ぎ立てたのかもしれません。

かんなびはかつて、業界は違いましたが、法規制や商習慣に関する認識相違などから、このような欧米上場企業の本社側の立場で子会社を振り回してしまったことや、逆に日本法人社長として振り回されたことが多々あります。

エリクシノール社の場合、日本法人は完全子会社でもなかったので、恐らく子会社側はかなり蚊帳の外に置かれた状態の中で手探りのような対応を強いられたのではと推測しています。

今後のエリクシノール製品の扱いに関してはまだ不透明な部分が残りますが、この(元)子会社はエリクシノール社とはお互いに非独占的な取引関係になるので、海外の他ブランド商品を扱うことになるのかもしれません。

ちなみに、(元)子会社はこれまでデパートも含め多くの小売店の信頼を得て日本市場を開拓してきたことも踏まえると、今後、他の海外のCBDメーカーにとっては頼もしい現地代理店候補になるという見方もできます。

エリクシノール製品とこの元・子会社については今後もウォッチして、何か大きな動きがあればまだレポートしようと思います。

あと、前述の『THCという違法成分』について補足すると、THCで違法とされているのは大麻草由来ではなく化学的に合成されたものです。

これは大麻取締法ではなく麻薬及び向精神薬取締法という法律に基づきます

ただ、厚生労働省や税関の実務的な運用としては、天然か合成かの判別が困難ということや、いわゆる危険ドラッグに関わる薬機法(旧・薬事法)を根拠としてTHCを含むものはすべて違法としているようです。

…と、結局、今回も堅めの話になってしまいましたね。

冒頭で触れた「アメリカの食品医薬品局(FDA)が公表したCBDの安全性に関する見解」についてはまた日を改めて書こうと思います。

こちらはアメリカ国内では激震が走っているとも言える話題ですが、短期的には日本のCBD市場への影響は少ないものです。

ただ、今後の展開によっては日本でも、お役所も含めた業界の現在の流れに影響を与える可能性があります。

では、また!

エリクシノール販売再開! …と一部商品「提出」の話